2017年の色「リーディングレッド」
記事やブログでご紹介したとおり、アメリカのパントン社は、2017年の色として「グリーナリー」を選びました。しかし、日本流行色協会(JAFCA)は、2017年の色として、「リーディングレッド」を選びました。グリーナリーは黄緑、リーディングレッドは赤。色相は対照的ですが、どちらも鮮やかなビビッドトーンです。
強さを求める心に響く「ビビッドトーン」
ビビッドトーンがトレンドカラーとして注目されるのは、景気が上向きになりそうな時期です。トランプ大統領は就任演説で「米国第一主義」の政策を推進すると表明しました。反対のデモの様子が報じられたり、政策の負の側面を案じる声も聞かれますが、支持者たちの心には強く響いたのではないでしょうか。
「リーディングレッド」のコンセプト
日本は東京オリンピックに向けて、景気回復が期待されています。リーディングレッドは、その名のとおり未来を開く力を秘めた色。JAFCAは、その選定理由として次の3つのキーワードをあげています。
- 決断、エネルギー
- 人間らしさ
- 日本
日本の美意識と肌感覚が融合した赤
例えば、資生堂は16色の赤の口紅「ルージュ ルージュ」とオーガニックコットンを茜色で染めた「Skinware」のランジェリーとのコラボレーションキャンペーンを展開しています。
アカネの根で染められる「茜色」は、万葉集にも詠まれた古い色名のひとつ。人間の肌は、紫外線だけでなく可視光線にも反応します。ルージュの赤、下着の赤は、私たちの目を楽しませてくれるだけでなく、肌に影響を与えます。
伝統的な赤をアップデートしていく試みは素敵だと思います。
【参考】
- 2016年・2017年を象徴する色を日本流行色協会が発表|プレスリリース配信サービス【@Press:アットプレス】
- 大地のエネルギーを感じて目覚める、赤のコラボレーション|株式会社資生堂のプレスリリース
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