「くまのもの」のやさしい黒 - 松本英恵のセンスオブカラー

東京大学教授で、東京オリンピックのメイン会場「新国立競技場」など、国内外で大規模プロジェクトが進行中の建築家・隈研吾氏。

東京駅ステーションギャラリーで開催中の展覧会「くまのもの隈研吾とささやく物質、かたる物質」のタイトルが示すように、隈研吾氏の作品はマテリアル（竹、木、紙、石、土など）の選び方、使い方に特徴があります。どこか和の伝統が感じられるからでしょうか、氏の作品は「くまのもの」と呼ばれます。

昨年秋、大分県由布院にオープンした「COMICO ART MUSEUM YUFUIN(コミコアートミュージアムユフイン)」も「くまのもの」の特徴を堪能できる作品のひとつです。

由布院の町並みに溶け込むような外観をということで選ばれたのは、焼杉というマテリアル。表面に不規則な凹凸があるため、光がランダムに反射し、柔らかく、温かみのある表情を見せます。

厚みや長さの異なる焼杉を用意し、あえて不均等に用いることで、手仕事のような凝った印象を生み出しています。

オールアバウトニュースにごく短い記事を寄稿にしました。ぜひご覧ください。

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