映画「君の名は。」が教えてくれる、視覚の秘密
前回に引き続き、パントン「カラー・オブ・ザ・イヤー2017」発表イベントに関連して、映画の話を。
アイズマン氏は、リサーチした作品のひとつとして、新海誠監督の「君の名は。」をあげました。
物語の舞台となるのは、東京の都心と山深い田舎町。実在する場所を描いたアニメーション映像の美しさが話題となり、聖地巡礼がブームとなりました。
ありふれた景色が美しく感じられたのは、二人の主人公、瀧と三葉が入れ替わったから。
上図は、セミナーや研修のお仕事で、「色とは?」「視覚とは?」を説明するとき使っているものです。
私たちの視覚は、光の性質、対象物の性質、目の構造、脳の主観的な解釈と密接に関わっています。同じ光の元で、同じものを見ても、見る人によって見え方は異なります。
東京の景色は、瀧の身体に入った三葉が見たもの。田舎町の景色は、三葉の身体に入った瀧が見たもの。憧れや驚きといった感情が、見える世界を変えてしまうこともある……そのような視覚体験が映像化された作品です。
アイズマン氏は、美しいものがヒットすると、消費者の期待値が上がると述べていました。映画「君の名は。」を超える視覚体験を提供することが、色やデザインには求められているのです。
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